すすむ
「オーガンジー」とは、薄くて軽く、ハリのある風合いの固い手織りの平織物のことを言います。 よく似た平織りの透ける素材に「オーガンザ(organza)」がありますが、オーガンジーよりもハリ感が強く、固く、レーヨンやナイロンで織られたものが多いです。
「オーガンジー」は繊細さと高級感を兼ね備えた生地なので、ウェディングドレスやパニエ、ストールやコサージュなどに多く使われる生地です。舞台や映像でも映えるので、衣装などにも用いられます。 通常の生地と重ねて縫製したり、何枚か重ねたり、袖や胸元をシースルーにする場面にも使われます。光を通すので、独特の柔らな雰囲気を持ちつつ、上品で高級感のあるアイテムを作る事ができます。
オーガンジーは、薄手で程良いハリ感を持ち合わせ、上品な透け感が透明感を演出し、独特の光沢感と弾力性が特徴です。糸むらがなく、つるっとしていて、滑らかな手触り。 オーガンジーは、比較的強度の高い生地なので、自宅で洗濯することが可能なオーガンジーもあります。また、ポリエステルは熱可塑性があるので、プリーツや折り目、シワ加工などを行う事もできます。
元々は綿を使った織物ですが、現在はポリエステルやレーヨン、絹で織られることもあります。 絹を使用したオーガンジーを「シルクオーガンジー」、ポリエステルを使用したオーガンジーを「ポリエステルオーガンジーと呼びます。「シルクオーガンジー」は、シルク特有の光沢感が表れる為、高級感のある風合いが特徴です。「ポリエステルオーガンジー」は、強度が強く品質の安定性が特徴です。比較的安価で手に入るのも嬉しいところです。 現在、一般的なポリエステルオーガンジーはフィラメント糸を使用し、経糸が20デニール、緯糸が40デニールで織られています。
元々は綿織物で目の荒い薄地の織物の事を指しました。
最も単純な織りで、経糸・緯糸を1本ずつ交互に組み合わせた薄地の平織物です。コーマ掛けした50番以上の細い番手の単糸で織った後に、硫酸仕上げ(スイス仕上げ)で擬麻加工(麻のような風合いを出す加工)を施しています。経緯の密度は160本以上。 硫酸仕上げを行う事により、生地に透明感が出て、麻のような固いハリ感とコシが出ます。 生地に糊付けをして固さを出した生地もありますが、生地自体に加工を施している為、洗濯をしてもオーガンジー独特の風合いは変わりません。 絹で織った場合は諸撚り糸(2本の単糸を撚り合わせた糸)で粗く織ります。その場合、精練をしないため、ごわごわした固い手触りの織物になります。合成繊維の糸の場合は、経糸・緯糸共に細いフィラメント糸を使用し、樹脂を付着させて固さを出します。
オーガンジーは生産量が多くなく、希少価値が高い生地です。特に日本で作られたオーガンジーの品質は、他国でも定評があります。
薄手の織物に、オーガンジーのような固さと光沢を与える加工方法です。擬麻加工の一種で、綿の場合は硫酸などで前処理をしてから苛性ソーダでマーセル化します。ポリエステルの場合は、樹脂加工を行います。
「熱セット性」とも言い、加熱すると軟化し、冷却すると硬化する性質のことを指します。ポリエステルやナイロンなどの合成繊維や半合成繊維特有の性質。