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縮緬(ちりめん)

縮緬(ちりめん)とは

縮緬(ちりめん)の概要

「縮緬(ちりめん)」とは、経糸に生糸、緯糸に生糸ののS・Z強撚糸を交互に打ち込み、表面にシボをはっきり出した織物の総称で、和服地の代表的な織り方です。「平縮緬」とも言います。 もともと「縮緬(ちりめん)」は、絹を平織りにして作った織物の事を言い、染生地として使われる高級絹織物の一種でした。 現在は絹だけでなく レーヨンやポリエステルで作られた縮緬もあります。 洋服地では「クレープ」と呼ばれており、特にシボがはっきり出ているものを「縮緬」と呼び、それ以外を「クレープ」と呼んで、使い分けていることが多いです。

縮緬(ちりめん)生地の用途

縮緬の用途は広く、和装では高級な着物、風呂敷、帯地などに主に使われています。また、「クレープ」は婦人服地として用いられ、ブラウス、ジャケット、コート、ワンピース、スカート、パンツなど、様々なアイテムに利用できます。

縮緬(ちりめん)の特徴

縮緬(ちりめん)の特徴

>縮緬は何といっても表面にはっきりと出たシボ。 また、シボがあることで、シワがよりにくく、肌触りの良いしなやかな風合いが特徴です。 染め生地としても使われ、シボが生み出す凸凹の反射によって、綺麗な色合いを表現することができ、深みのある独特の色になります。 絹で織られた縮緬は、水に含むと縮む可能性があるので、注意してください。

縮緬(ちりめん)の変遷

縮緬(ちりめん)の歴史

「縮緬(ちりめん)は、南蛮貿易が盛んな16世紀末に、中国の明から綸子などの織物と共に堺に技術が伝えられ、堺の織工が織りだしたとされています。 その後京都の西陣に伝わり、そこからさらに丹後の峰山、長浜(浜縮緬)、岐阜、桐生など全国各地に広がっていき、縮緬独自の発展を遂げていきました。 縮緬は綸子に比べ、普及が遅く、江戸時代中期の17世紀末に広がっていきました。 これには縮緬を染め生地とした友禅染の流行が大きく貢献したと言われています。 一方、西欧へ伝わった縮緬は「クレープ」と呼ばれ、西欧で独自に多くの種類を生んでいきました。 縮緬を調べていくと、撚糸法の改良が大きく関係してきます。 絹の原料である蚕糸は長繊維なので、生地を織るために糸に撚りをかける必要がなく、昔は一部を除いてほとんどが無撚りで作られていました。 しかし、13世紀頃の中国で「大紡車」(水車動力を利用した、一度に多くの撚糸が製造できる道具)が発明され、蚕糸に撚りをかけることが一般化してきます。 「大紡車」の登場により、縮緬が普及していったきっかけとなりました。

縮緬(ちりめん)の組織

経糸に撚りのない無撚糸の生糸,緯糸に左右強撚の生糸を用い,通常は右撚り2本,左撚り2本を交互に織り込み、平織りで織ります。 一般的な縮緬は、緯糸に強撚糸を使いシボを出すため、「緯縮緬(よこちりめん)」と言います。逆に、経糸に強撚糸を使いシボを出すものを「経縮緬(たてちりめん)」と言います。経糸・緯糸両方に強撚糸を使ったものは「経緯縮緬(たてよこちりめん)」と言い、ジョーゼットが代表的な生地です。 織物のシボのつけ方は2種類あり、「片シボ(片縮み)」は、たて方向にシワ状のシボを出したもの。「両シボ(両縮み)」は、緯糸に右撚りと左撚りの強撚糸を交互に打ち込むことで均等な細かなシボを出したもの。縮緬は前者を「片縮緬」、後者を「両縮緬」と区別して呼ぶことがあります。縮緬は平織りがほとんどで、平織りの縮緬を「平縮緬」と呼びます。 出来上がった生地を、ソーダを混ぜたせっけん液で数時間煮沸し、水洗いして糊を抜いた後に乾燥させて精練すると、緯糸に撚りが戻ろうとする力が相互に働き、縮緬特有の縮みが現れます。 縮緬は織り方、シボの形状、産地などにより様々な名称があります。 また、シボの大きさや深さは緯糸の撚り数、糸の配列、密度などで変化します。 通常は2本を交互に織り込みますが、1本または3本を交互に織り込む事もあり、縮緬のしぼの大きさに変化をもたせることがあります。しぼの大小によって「一越縮緬」「古浜縮緬」などがあり、「一越縮緬」は左右の撚糸を一越(緯糸1本)ごと交互に織り込んだものです。

その他の縮緬(ちりめん)

縮緬(ちりめん)の種類

縮緬には、

  • 「一越縮緬」…経糸に無撚糸・緯糸に右撚り・左撚りの強撚糸を1本ずつ交互に打ち込んだ生地。歴史は古く、シボが細かいため高級品とされています。
  • 「二越縮緬」…経糸に無撚糸・緯糸に右撚り・左撚りの強撚糸を2本ずつ交互に打ち込んだ生地。

越数(よこ糸の打ち込み数)が少ないほどシボが細かく、多いものはシボが大きくなります。

  • 「古代縮緬」…古代縮緬地の趣がある生地で、古代の白生地に似ている為、「古代縮緬」と名付けられました。打ち込み数は「二越縮緬」と同じです。
  • 「鶉縮緬」…大きなシボが特徴の生地。
  • 「鬼縮緬」…「鶉縮緬」と同じく、大きなシボが特徴の生地。
  • 「紋意匠縮緬」…ジャガードで地紋を出した生地。
  • 「錦紗縮緬」…経糸・緯糸ともに細い糸を使い密に織った生地。
  • 「古浜縮緬」…普通の縮緬と錦紗縮緬の中間の糸・密度で織られる生地。
  • 「朱子縮緬」…朱子織で織られた縮緬。
  • 「壁縮緬」…壁糸を使った縮緬。

などがあり、産地では、

  • 「丹後縮緬」…丹後(現在の京都府北部)で織られ、織り方としては一越縮緬が多く織られています。
  • 「長浜縮緬(浜縮緬)」…長浜(滋賀県の北東部)で織られ、織り方としては二越縮緬が多く織られています。
  • 「越後縮緬」…越後(現在の新潟県北部)で織られた生地。

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注釈

※綸子…ジャガードの一種で、地紋を出した滑らかで光沢のある絹の着物地のこと。洋服地では「ダマスク」と言います。 ※壁糸…「壁撚り糸」とも言い、太い糸(らせん糸)と細い糸(芯糸)を撚り合わせ、太い糸が細い糸に波状(らせん状)に巻いている糸の事を指します。太い糸には強い下撚りがかかっており、無撚りの細い糸と撚り合わせた後、太い糸と反対の上撚りをかけます。この壁糸を緯糸に使うと、織物にシボができます。土壁を作る時の製法に似ている事から「壁糸」という名前がつきました。